このページは新しいウィンドウで開いているはずですので、他のページに移る時には(基本的に)このウィンドウを閉じてください

タイトル/ジャケット パッケージに関するデータ/コメント
ザ・タイガース 想い出の映画サントラのすべて [カセット] 1982年 2月21日発売 レーベル:アポロン レコード番号:KLF1142 価格:\3000
ザ・タイガース レア&モア・コレクション II
〜オリジナル・サウンドトラック編〜
THE TIGERS RARE & MORE COLLECTION II
ORIGINAL SOUNDTRACKS
帯(この裏にも写真掲載)/コピーは「主演映画3本唯一のサントラ盤を初CD化。サウンドトラックをそのまま抜粋、其々の挿入楽曲をほぼ網羅し、オリジナル・テイクとは異なるヴァージョンも多数収録されたファン待望のレア・アイテム !!」 アルバム:レア&モア・コレクション II 〜オリジナル・サウンドトラック編〜
BOAC機の搭乗口での撮影風景、この時のショットは映画のラスト・シーンでわずかに使われている ブックレットに使われている写真は各映画からのスチールだが、映画でのシーンとは異なるショットもある
(パッケージ裏面) (ブックレット裏面)
*タイトルは異なるし、再マスタリングは施されているにしても、上記カセット発売時に作成したものと同じマスター・テープを使用したCD化とのことですので、このディスコグラフィーでは上記の再発売として位置付けています

[CD(2枚組)] 2002年 1月23日発売
レーベル:ポリドール
(制作:ユニバーサル ポリドール/発売:ユニバーサル ミュージック/販売:ビクターエンタテインメント)
レコード番号:UPCH-1134/1135 価格:税込\3000

監修=田波靖男/構成=丸田勉
制作=渡辺音楽出版(株)+東宝ミュージック(株)

解説、歌詩、写真が掲載された24ページのブックレット付
解説=中村俊夫

英文で下記クレジットあり
MASTERED BY SHIGEKI FUJINO (UNIVERSAL RECORDING STUDIOS)
PLANNNING BY MASAMITSU IKEDA (WATANABE MUSIC PUBLISHING CO., LTD.),
OSAMU TAKEUCHI (TEENAGE SYMPHONY)
COORDINATED BY TAKAO SHIMIZU (POLYDOR/UNIVERSAL MUSIC K.K.)
ARTWORK BY HIROKI KUBOTA (ONE PLUS ONE GRAPHICS)
PRINTING ARRANGEMENT BY YUMI HAGA (UNIVERSAL MUSIC K.K.)
PHOTOGRAPHS LICENSED BY TOHO MUSIC CORPORATION
曲の内容に関するデータ/コメント
映画
曲タイトル
作詩/作曲 収録音源コメント/レコード・テイクとの相違に関しては各映画のページも参照











[DISC 1(カセットではA面)] 映画 『世界はボクらを待っている』 『華やかなる招待』よりこのページの最初に戻る
1 君だけに愛を
LOVE ONLY FOR YOU
作詩=橋本淳
作曲=すぎやまこういち
映画同様、歓声が被されているがレコードと同テイクのこの曲から始まってメイン・タイトルの劇伴音楽につながる。 続くセリフ部分は、映画ではしばらく芝居が続いた後のシーンのもの(この部分に限らず、同一シーン内でもセリフは多少編集されていることが多い)。
2 モナリザの微笑
MONA LIZA'S SMILE
作詩=橋本淳 作曲=すぎやまこういち 映画と同じく、この2曲は連続している。 「モナリザの微笑」はレコードとは違うテイクだが、「花の首飾り」はレコード・テイク。 2曲終了後の会話は、映画ではかなり後のシーンのもの。 その間に映画ではあった「僕のマリー」「落葉の物語」は未収録。 映画ではこの後辺りのシーンにある松本めぐみの「タイガースのバンドボーイは女のコなのよ!」のセリフは、5曲目の「星のプリンス」終了後に挿入されている。
3 花の首飾り
FLOWER NECKLACE
作詩=菅原房子
(補作詩=なかにし礼)
作曲=すぎやまこういち
4 真赤なジャケット
RED JACKET
作詩=橋本淳 作曲=すぎやまこういち 映画での「銀河のロマンス」リハーサル・シーン等はカットして、レコードとは別テイクのこの曲が始まる。 途中で音質が変わるのは、移動するバス内にシーンが切り替わるため。
5 星のプリンス
PRINCE IN THE HEAVEN
作詩=橋本淳 作曲=すぎやまこういち 映画では続く「イエロー・キャッツ」は未収録。 ジュリーと久美かおりの会話から、レコードとはヴォーカル部分が異なる「星のプリンス」が始まる。 終了後、メンバーの会話シーンから同じBGMの「銀河のロマンス」つながりで?、円盤内でのジュリーのセリフにチェンジ。
6 こっちを向いて
LET ME SEE YOU BABY
作詩=橋本淳 作曲=すぎやまこういち ジュリー抜きで当然にレコードとは別テイクの「こっちを向いて」は、冒頭のサリーのMC〜ジュリーが円盤内から呼びかけて曲が中断するまで映画と同じ。 その後のセリフは多少編集されているが、続けてロング・ヴァージョンの別テイクである「シーサイド・バウンド」がスタート。 ジュリーとサリーのデュエットっぽい部分はCDではより明瞭に聴こえるようだ。 終盤、「映画館でご覧の皆さんも…」とジュリーが呼びかける前辺りでカットされている。
7 シーサイド・バウンド
SEASIDE BOUND
作詩=橋本淳 作曲=すぎやまこういち
8 銀河のロマンス
ROMANCE IN THE MILKY WAY
作詩=橋本淳 作曲=すぎやまこういち ファンの大声援で地球に戻って来たジュリーのMCから、レコードとは別テイクの「銀河のロマンス」が始まるが、その間奏部分に、映画では歌の前のシーンにあった久美かおりのセリフがダビングされている。 エンディングは最後の劇伴音楽まで映画と同一。






9 シー・シー・シー
C-C-C
作詩=安井かずみ 作曲=加瀬邦彦 タイトルバックの劇伴音楽から、曲間は多少短めにして、レコードとは別テイクのこの曲がスタート。 映画では途中ブレイクする部分でエンディングとなり、汽車の音が被さってくる。
10 君だけに愛を
LOVE ONLY FOR YOU
作詩=橋本淳 作曲=すぎやまこういち 閉じ込められた貨車内での掛け声「1・2・3・4・5」と「6」になる前でカットして、レコードとは違う演奏のこの曲が始まる。 途中の大泉洸、西村晃、内田裕也の会話も映画のままで、曲終了まで収録。 その後の久美かおりと小山ルミの会話では映画には無かった「青い鳥」のBGMが聴こえるが、それは後で久美が眠っているジュリーの顔に口紅でいたずらするシーン(「光ある世界」が始まる前)の音楽をダビングしたもの。
[DISC 2(カセットではB面)] 映画 『華やかなる招待』 『ハーイ!ロンドン』よりこのページの最初に戻る
11 リラの祭り
FLOWER FESTIVAL
作詩=なかにし礼 作曲=すぎやまこういち ガレージ内での正にガレージ風なサウンドで、当然に収録アルバム『ヒューマン・ルネッサンス』とは別テイクの演奏。 途中で挿入される鐘の音や風船の割れる音、そして電気のショートによるエンディングの爆発音も、効果的に曲を盛り上げているように聴こえる。
12 ジンジン・バンバン
JINJIN BANBAN
作詩=橋本淳 作曲=すぎやまこういち 留置場でのケン・サンダースとの会話に続き、イントロ途中のドラム〜エレキ・ギター部分から曲が始まるが、せっかくレコードとは別テイクなのにフェイドアウトしてしまう。
13 光ある世界
THE GLORIOUS WORLD
作詩=なかにし礼 作曲=すぎやまこういち 映画では「リラの祭り」より前の部分に収録。 レコードと同テイクだが、鳥が羽ばたく効果音はビートルズの「アクロス・ザ・ユニバース」みたいで良い。 曲終了後の牟田悌三のセリフ〜交通事故にあった久美かおりのお見舞いシーンは、映画では「廃虚の鳩」の後。
14 廃虚の鳩
*「廃墟の鳩」と表記
A WHITE DOVE
作詩=山上路夫 作曲=村井邦彦 レコードとは別テイク。 エンディングで生ギターによるBGM「青い鳥」が流れてくるところは映画と同じだが、ここではメンバーが楽器を売る話にジャンプしてBGMが中断する編集なので、加橋かつみがギターで「青い鳥」を弾いていたように聴こえる。 実際に弾いていた曲はスパイダースの「イヴ」だが、その後は映画と同じなので、同曲も会話途中で再び爪弾かれるし、以前の留置場シーンでの「ジンジン・バンバン」も、わずかながらインサート。
15 青い鳥
BLUE BIRD
作詩=森本太郎 作曲=森本太郎 牟田悌三の怒鳴り声に続いて、オルガン・イントロのバンド・ヴァージョン「青い鳥」が演奏される。 間奏部分に、映画では歌の前のシーンにあった久美かおりとの会話を挿入。 DISC1の8曲目「銀河のロマンス」と同じ手法だが、編集されて上手く当てはまっている。
16 真赤なジャケット
RED JACKET
作詩=橋本淳 作曲=すぎやまこういち 前曲「青い鳥」の終盤部分をカットし、映画では続く「シーサイド・バウンド」も収録せず、最後のこの曲につないでいる。 ここからエンディングの劇伴音楽までは、映画とほぼ同一。

|





17 美しき愛の掟
A DECREE OF LOVE
作詩=なかにし礼 作曲=村井邦彦 冒頭の劇伴音楽からファンの声の最初の部分でカットして、この曲がフェイドインしてくる。 レコード・テイクだが、この映画では、ほとんどがレコードと同じ音源を使用しているはず。 曲途中でのファンの歓声も映画と同様。 続いて「はだしで」が始まるが、曲前後の左とん平のセリフも映画と同じ。 その後の藤田まこと登場以降の部分は、映画ではかなり後のシーン(複数)になるが、ファンファーレ後の会話のバックには「タイガースの子守唄」のイントロ部分のみインサート(同曲は映画では別のシーンで、歌部分まで使われている)。
18 はだしで
BAREFOOT
作詩=安井かずみ 作曲=村井邦彦
19 LOVIN' LIFE 作詩=安井かずみ 作曲=村井邦彦 途中で音質が変わるのはスタジオ内のシーンに切り替わるため。 映画では中断して3回唄われるが、ここでは最初の部分のみでフェイドアウト。 曲の途中で、映画には無い「エッ」というような声がミックスされているが、何かの間違いだろう。
20 風は知らない
THE WIND DOESN'T KNOW
作詩=岩谷時子 作曲=村井邦彦 映画にあった「淋しい雨」「スマイル・フォー・ミー」等は未収録のままストーリーはどんどん進み、メンバーはロンドンに到着。 その場面に流れるこの曲では、セリフ部分も映画と同一。 その後の久美かおりとジュリーの会話シーンは、映画では次曲の後にある。
21 はだしで
BAREFOOT
作詩=安井かずみ 作曲=村井邦彦 この曲は2度目の登場で、今度はメンバーがロンドンで戯れるシーンに流れる。 フェイドアウトの長さまで映画と同一だが、曲終了時には、すでにメンバーは日本に帰国している!
22 嘆き
GRIEF
作詩=安井かずみ 作曲=村井邦彦 そのメンバーと藤田まこと、久美かおりの説明的な会話、そしてレコードには無いピアノ・イントロに導かれて始まる「嘆き」は、エンディングに被さる花火の音まで映画と同一。
このページの最初に戻る
*ザ・タイガースの主演映画全3作 『世界はボクらを待っている』『華やかなる招待』『ハーイ!ロンドン』の上映用フィルム(プリント)に焼き付けられている光学サウンドトラックを音源として、編集・構成した内容。 これらの映画の音声はモノラルだったので、このCDの音も全編モノラル。
(ちなみに、これらの映画が公開された当時、映画の音声は光学方式が一般的だったが、光学方式はモノラルであり、したがって70ミリ映画の6チャンネルや一部の35ミリ映画の4チャンネル等、立体音響を必要とする特別な場合には、わざわざフィルムの両側部分に複数の磁性帯を貼ったプリントを使用してマルチ音声を再生していた。 しかし、テープのノイズ・リダクションでおなじみのドルビー社がマトリックス4チャンネル方式と合体して生み出した、光学サウンドトラックながら 4チャンネル再生を可能にする、いわゆるドルビー・ステレオ・システムにより、1980年代には映画における立体音響は大幅に進展。 さらにドルビー社に限らず、他社も独自の方式を開発して参入し、現在ではデジタルでの6〜8チャンネル再生が標準になっていると言っていい。 映画広告に表示されているSRD、DTS、SDDS等は、その各社の音響再生システムの種別である)

さて、この内容の最初のカセット版は 1982年というタイガース同窓会としての再結成の時期に合わせて企画されたもののはずだが、その当時は、まだまだ家庭用ビデオは一般には普及していなかったので、タイガースの映画の音声だけでも手軽に聴くことが出来るというメリットは確実にあったに違いない。
また、3本の映画の脚本を書かれた田波靖男氏が監修に携わっていることもあり、編集の意図としては、映画でしか聴けない別テイクの曲の価値をアピールすることよりは、むしろセリフ部分を生かしてストーリーをダイジェストすることが優先されたようで、全曲が収録されているわけではないし、最後まで収録されていない曲もあれば、わざわざ曲中にセリフをダビングしているケースすら見受けられる。
(ところで、映画毎の合計時間配分は、『世界はボクらを待っている』が約31分30秒、『華やかなる招待』も約31分30秒、そして『ハーイ!ロンドン』が約20分となっている)

しかし、現在では映画は市販ビデオ化されていて観る(聴く)ことは難しいことではないし、レコードとは異なる映画用音源に関してはクレージーキャッツ(『クレージーキャッツトラックス』)や加山雄三(『若大将トラックス』)のように素材としての磁気テープから起こされた形でのCDがまとめられてもいるので、それらに較べると物足りないという感は否めない。
とはいえ、オリジナルのカセット版は非常にレアな存在となっていたのだが(当方にも在庫はありませんでした)、その音源が入手し易くなったことで、逆に映画そのままではない、この企画用の独自の編集それ自体を(いわば「映画のリミックス作品」として)味わう、というマニアックな楽しみがまた1つ増えたことは喜ばしいと言うべきでしょう。

今後は、タイガース映画のDVD化はもちろん、前記のクレージーキャッツ等のように、映画用にミックスする以前の素材テープの集大成CD 『タイガース・トラックス』の実現に大いに期待したいところ。 ただし、『世界はボクらを待っている』の素材テープが残っているらしいことは、セリフの被さっていない「星のプリンス」が他のCDに収録されている(「シーサイド・バウンド」のページ参照)ことで分かるのだが、他の2作に関しては、すでに存在していないとの(未確認)情報もあるのが心配…。
このページの最初に戻る
このページは新しいウィンドウで開いているはずですので、他のページに移る時には(基本的に)このウィンドウを閉じてください
タイガースのINDEXへ ディスコグラフィー入口へ えとせとらレコードのホームページ