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タイトル/ジャケット パッケージに関するデータ/コメント
タイガース・アゲイン
THE TIGERS AGAIN
帯/帯コピーは「G・Sの王者・ザ・タイガースの堂々たる貫録」 アルバム:タイガース・アゲイン
右中央部分のイラストは表面とつながっている
(↑ジャケット裏面)

これの裏面部分も『タイガース・アゲイン』の裏面と同一
*2000年6月28日発売 『パーフェクトCDボックス〜ミレニアム・エディション』収録の『シングル・コレクション』では、上記のように『タイガース・アゲイン』のデザインを流用(2001年12月19日に単独リリースされた際も同様)
[LP] 1970年 9月15日発売
レーベル:ポリドール(発売:日本グラモフォン)
レコード番号:MP-1484 価格:\1750

見開きジャケット。
LP見開きサイズのカラー・ポスター5枚付(各メンバー別、下記写真)。
見開きジャケット内に「PHOTOGRAPHER:TETSUJI SASAKI 」のクレジットあり。
岸部修三 沢田研二 森本太郎、のはず 岸部シロー
瞳みのる

オリコンのLPチャートでは最高12位を記録。 タイガースとしてのLPがチャートに登場したのはこのアルバムが初めて(もっとも、この前のアルバム『ヒューマン・ルネッサンス』以前には、オリコンのLPチャート自体が無かったのだが)。 ランクイン中の売り上げ枚数は37,000枚。

なお、1971年11月頃以降、発売会社名が「ポリドール」に変更された再プレスが、タイガースの他のアルバムや沢田研二の『ジュリー』では存在するので、このアルバムでも同様の再プレスがあったと思われますが、当方では現品が確認出来ていません。
また、規格番号の異なるLPでの再発売はありません。
カセット版での発売状況に関しましては、手元に資料がありません。
POCH-1582の帯/帯コピーは「岸部シローが加わった後期ザ・タイガースのヒット曲集('70年9月発表)●初CD化」
UPCH-9019の帯/上部以外は、オリジナルLPの帯デザインを再現
[CDでの再発売]
[CD] 1996年 7月25日 ポリドール(販売:ポリグラム) 番号:POCH-1582 税込\1500
各社が当時プロモートした廉価な「Q盤」シリーズ(ポリドールでは「CD極上音楽」、略して「CD極楽」シリーズ)としてリリース。 ここに収録されている各曲は、いずれもベスト盤等でCD化されていたとはいえ、この曲編成のフォーマットでは初CD化ということになる(LP時代を含めても、初めての再発売)。
LPでの表と裏面のデザインはパッケージに再現されており、見開きジャケット内にあった曲名の手書きクレジットとモノクロ写真もブックレット内にレイアウトされているが、付録ポスターのビジュアルは使われていない。
また、もともと無かったのだが、このCD用にもライナーは書かれなかった。

[CD] 2002年 3月21日 ポリドール(制作:ユニバーサル ポリドール/発売:ユニバーサル ミュージック/販売:ビクターエンタテインメント) 番号:UPCH-9019 税込\2500
タイガースのデビュー35周年記念として、オリジナルのLPパッケージを CDサイズで復刻した見開き紙ジャケット仕様。 5種類のポスターも同縮尺で再現(それぞれの色地も紙質もオリジナルに限りなく近い!)、帯も初版のデザインを取り入れている(右写真)。 歌詩等を再掲載した別紙カード添付(作家クレジットはオリジナルのままではなく、新しい情報で掲載されている、下欄参照)。このページの最初に戻る やはり、ライナーは書かれなかった。
レコーディング・データ等
このアルバムは既発売シングルを集めたものなので、各シングルのページ参照
曲の内容に関するデータ/コメント
- 曲タイトル
演奏時間
作詩 作曲 編曲
*このアルバムにはクレジット無
下記は各シングルでの表記
備考
A
1 スマイル・フォー・ミー
SMILE FOR ME
2分59秒 BARRY-MAURICE GIBB
*CD(UPCH-9019)の別紙ではBARRY A. GIBB/MAURICE E. GIBB/ROBIN H. GIBBとクレジット
(クレジット無) 1969/7/25発売
11枚目シングルA面
2 美しき愛の掟
A DECREE OF LOVE
3分12秒 なかにし礼 村井邦彦 (クレジット無)
*CD(UPCH-9019)の別紙では村井邦彦とクレジット
1969/4/5発売
9枚目シングルA面
3 シー・シー・シー
C-C-C
2分53秒 安井かずみ 加瀬邦彦 (クレジット無)
*CD(UPCH-9019)の別紙では加瀬邦彦とクレジット
1968/7/5発売
6枚目シングルA面
4 風は知らない
THE WIND DOESN'T KNOW
2分23秒 岩谷時子 村井邦彦 (クレジット無)
*CD(UPCH-9019)の別紙では村井邦彦とクレジット
1969/4/5発売
9枚目シングルB面
5 嘆き
GRIEF
3分41秒 安井かずみ 村井邦彦 東海林修 1969/7/5発売
10枚目シングルA面
6 淋しい雨
RAIN FALLS ON THE LONELY
2分53秒 R. BOND
*CD(UPCH-9019)の別紙ではRONALD F. BOND/RONNIE SEBASTIANとクレジット
(クレジット無) 1969/7/25発売
11枚目シングルB面
B
7 素晴しい旅行
THE FREE TRAVEL
2分55秒 山上路夫 沢田研二 ザ・タイガース+井上孝之
*CD(UPCH-9019)の別紙では井上堯之(のみ)とクレジット
1970/7/1発売
14枚目シングルA面
8 散りゆく青春
THE FALLING OF YOUTHFUL DAYS
2分42秒 山上路夫 森本太郎 クニ河内 1970/7/1発売
14枚目シングルB面
9 怒りの鐘を鳴らせ
RING THE BELL OF ANGER
4分13秒 山上路夫 クニ河内 クニ河内 1970/3/20発売
13枚目シングルB面
10 はだしで
BAREFOOT
3分09秒 安井かずみ 村井邦彦 村井邦彦 1969/7/5発売
10枚目シングルB面
11 都会
SOLITUDE IN THE CITY
3分16秒 山上路夫 クニ河内 クニ河内 1970/3/20発売
13枚目シングルA面
12 ラヴ・ラヴ・ラヴ
LOVE, LOVE, LOVE
3分39秒 安井かずみ 村井邦彦 村井邦彦 1969/12/1発売
12枚目シングルB面(両A面)
このページの最初に戻る*「風は知らない」は、シングルでのタイム表記は 2分24秒。 「ラヴ・ラヴ・ラヴ」は、シングルではタイム表記されていなかった。

これ以前のタイガースのアルバムは、『ザ・タイガース・オン・ステージ』がライヴ盤、『世界はボクらを待っている』が疑似サントラ盤、『ヒューマン・ルネッサンス』がオリジナル企画盤と、いわゆるベスト盤という内容のLPは発売されたことが無かった。
もっとも、『世界は〜』はその時点までの5枚のシングルAB面を収録したものだったとはいえ、同名映画のセリフも収録されているし、映画での場面に合わせたオーヴァー・ダビングやリミックスを施された曲もあり、また未発表曲も1曲収録される等、機械的にシングル・テイクを集めただけのアルバムでは無かった。

当時のタイガースの人気をもってすれば、単なる寄せ集め盤でも何でも、とにかく商品として発売すれば相当に売れたに違いないのだが、このようにタイガースのレコード・リリースを検証すれば、明らかにそうした商業主義を意図的に排していると思えるのだが。

しかし、ついに単なる(としか思えない)ベスト編集盤として発売されたのが、このアルバムだった。
内容は『世界は〜』に収められた5枚目まで以降のシングルAB面の曲の内、加橋かつみ在籍時では、「シー・シー・シー」のみを収録。
そのB面「白夜の騎士」、続くシングル「廃虚の鳩/光ある世界」(後に、アルバム『ヒューマン・ルネッサンス』に同テイクで収録)、「青い鳥/ジンジン・バンバン」(「青い鳥」は別テイクが『ヒューマン・ルネッサンス』に収録)の各曲は未収録。
そして、岸部シローにメンバー・チェンジした後のシングルより、「美しき愛の掟/風は知らない」(もっとも、この2曲の録音時には加橋在籍)、「嘆き/はだしで」、「スマイル・フォー・ミー/淋しい雨」、「ラヴ・ラヴ・ラヴ」(カップリング曲「君を許す」の方は、沢田研二のソロ・アルバム『ジュリー』に同テイクで収録されていた)、「都会/怒りの鐘を鳴らせ」、そしてこの時点で最も新しいシングル「素晴しい旅行/散りゆく青春」という11曲。

要するに、メンバー・チェンジ後にリリースされたシングル全6枚の内、沢田研二のソロとクレジットされており、すでにソロ・アルバム『ジュリー』にも収録されていた「君を許す」の代わりに、2年以上も前の代表的ヒット曲「シー・シー・シー」を、LP未収録だからと引っ張り出して来たというものだった。

この年の7月には、すでに渡辺プロとメンバー間で同年の10月頃に解散という話し合いがされていたようだが、やはりタイガースの先が見えてしまった段階なので、今まで避けていた(はずの)商売優先の企画盤という封印が解かれることになったのではないだろうか。
また、各メンバーそれぞれのポスターも付く、例によって豪華な仕様ではあったが、それまでのように整ったキレイなポートレートとは正反対のコンセプトとしか思えないポスターの絵柄(上欄参照/縮小写真では分かりづらいが、ピンボケまたは激しく手ブレしている)は、実は当時のメンバーの思いをダイレクトに表現していたものなのかもしれない。
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