シングル(初版)の「盤レーベル」と「内袋」について
(LPについては、こちらにて) |
*ちなみに、「DENON」は日本コロムビアのブランドで、ステレオ等のオーディオ機器に使われる時の読み方は「デンオン」だが、この時期のレコード・レーベル名では「デノン」とされた。
従来の歌謡曲は「コロムビア」レーベルでリリースされたが、それと並行して新しく若いイメージで、この「デノン」レーベルが使われたようだ。
なお、2001年10月1日、日本コロムビアのAV・メディア関連機器の事業を分割し、その名も「(株)
デノン」が設立された。 これ以降、オーディオのブランドも「デンオン」から「デノン」に変更されることになる。 |
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左)グレー・マッシュルームの盤レーベル
中/右)デノン仕様の内袋 |
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「ロマンス」以降(1977年のカップリング違いの再発シングル3点も同様) |
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左)ブルー・マッシュルームの盤レーベル
(※最初の「ロマンス」のみマイナー違いあり、下記参照↓)
中/右)コロムビア仕様の内袋
(※「ロマンス」のみ、内袋は左記デノン仕様のものが基本だった) |
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このページのタイトルに「シングル(初版)」と記載しましたが、日本コロムビアよりリリースされていた間には
初版に限らず、再プレスされた際でも初版のレーベル・デザインを永続使用したものと思われます。
例えば一番のロング・セラーであっただろうと思われる「学生街の喫茶店」でさえも
ブルー・マッシュルームの盤レーベルでの再プレス盤を当方では確認出来ていません。
(もちろん1977年のカップリング違いの再発盤はブルー・マッシュルームのレーベルでしたが
もしもオリジナル番号CD-158-Zでブルーのレーベルの現品をお持ちでしたら、ぜひお知らせください)
ただし、ブルー・マッシュルームではマイナー違いが存在。 詳細は下段にて↓ |
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グレー・マッシュルーム時代ではマイナー違いが確認出来ていませんが
ブルー・マッシュルーム時代では、わずかな違いのあるの盤レーベルが存在します。
1)最初の「ロマンス」(上掲左)と、それ以降では右側のレコード番号の位置に違いがあり、
「ロマンス」のみ中央より下にレコード番号部分が印刷されている。
2)「一枚の楽譜」で確認出来たことですが(もちろん他のタイトルでも存在する可能性は高いと思われます)
センターホール部分の盤レーベルが少し小さめになっており、レコードの素材ビニール部分が露出(上掲右)。
これはミス・プリントではなく、センターのビニール部分は露出すること前提に段差が付けられていますし
下部のタイトル等の部分が少し下方に寄ったレイアウトで印刷されています。
またレコード自体の厚さも重量も、右側のタイプの方が少し増えているようです。
下記の「一本の煙草」もそのセンター部分が露出している仕様は同一ですので
この「一枚の楽譜」は「一本の煙草」がリリースされた1975年頃以降の再プレス盤かとも想像されますが
しかし、1977年のカップリングを変えた再発シングル盤はそのような仕様にはなっていませんので
一時的なマイナー・チェンジだったのでしょうか? この点に関して下記のような検証をしてみました↓
【当時のガロと同じ日本コロムビアからリリースされた榊原郁恵の手元にあるシングルでの検証】
※ブルー・マッシュルームと同じようなデザインでしたし、人気アイドルということでデータ数が多めなので採用
ここでは上掲中央の普通タイプ=「A」、右側のセンター露出タイプ=「B」、下に掲載の「一本の煙草」タイプ=「C」
1977年1月発売 「私の先生」:「B」
1977年4月発売 「バス通学」:「A」および「C」
1977年7月発売 「わがまま金曜日」:「B」
1978年1月発売 「いとしのロビン・フッドさま」:「A」「B」「C」
1978年4月発売 「めざめのカーニバル」:「C」
1978年7月発売 「夏のお嬢さん」:「A」「C」
1978年10月発売 「Do it BANG BANG」:「C」「D」
(それまでの「C」はレーベルの文字部分等が溝のように彫られていたのだが
これより、単に文字が印刷されているタイプが新たに登場、それを「D」とする)
1978年11月発売 「あこがれ」:「C」「D」
1979年1月発売 「微笑日記」:「D」
1979年4月発売 「青春気流」:「D」
当方の手元にあるデータ数に限りはありますし、もちろん後年の再プレス盤も多数混ざり込んでいるはずですが
それでも、ここから推測出来ることは下記となるでしょうか。
・とにかく1978年7月までは、センター露出「B」タイプのみならず、普通のタイプ「A」さえも延々と存在していた
(「夏のお嬢さん」の「A」の現品があるので、これは確定!)
・1978年秋(10月?)から溝が彫られていない「D」タイプが登場、(おそらく)1979年にはそのタイプに統一移行した
・となると、センター露出「B」タイプと「一本の煙草」の溝が彫られている「C」タイプは
1978年夏から同年秋のごく短い期間にだけ(再プレス分も含めて)生産されたとは大いに考えにくいので
それぞれのタイプはリレーのように移行して来たのでは無くて、何らかの理由で結構長期間「併用」されて来た!
そして、センター露出タイプは1978年初頭?まで、「一本の煙草」タイプは同年秋?まで「併用」されたが
いずれも、いつ頃から現われたのかは未だ定かではない、ということになるでしょうか
それでは、いつ頃から現われたのか? また、「併用」された理由は?(別のプレス工場が増設されたとか?)
※下掲の「一本の煙草」は売れなかったために、確認し得る現品の数も少ないのですが
また、同じく売れなかったという理由のため、後年の再プレス盤との可能性も限りなく低いと思われます。
ですので、「一本の煙草」は1975年5月発売当時に別のデザインのレーベルを使ってプレスされたものしか存在しない、
ということになるのではないかと思われますが、理由としては例えば、企画構想中の新しい盤レーベルのデザインを
ちょうど「一本の煙草」がリリースされた時期に何点かの市販品で試して様子をみた、というような逸話があるのかも。
他のコロムビア盤をイロイロとチェックすれば興味深いことが分かるのかもしれませんが、…とりあえず今はここまで
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「一本の煙草」の盤レーベルのみ何故かデザイン違い
また、他のレーベルは紙が貼られているという感じなのに
これは直にレーベルが印刷されているように見えますし
実際、タイトル文字等の部分は溝が彫られています
(この後の「さいごの手紙」は以前と同じレーベルだったが
その普通レーベル盤の「一本の煙草」は確認されていない
→このデザイン違いレーベルでの他タイトル盤も未確認) |
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プロモ「公園通り」の盤レーベルは
コロムビア仕様 |
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4曲入りEP盤はブルー・マッシュルームと
同じデザインだが、色が水色ではなく紺色 |
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デノン仕様の内袋の折り返し部分に、
ピンクのラインが入っているものがあった(右の写真)。
これはミス・プリントの類と思われるが、
マイナー・ヴァージョン違いの可能性も…。 |
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なお、ガロの初期のシングルがこの下に掲載した内袋に入っていたとの情報がある。
これはコロムビアの洋楽系レーベル「INTERNATIONAL
DENON」仕様のもので、カバンを持ったオジサンがポイント。
このレーベルでは、ダニー・オズモンドなどの洋楽の他、ベッツィ&クリスなどの日本制作盤も扱っていたようだ。
普通のデノン盤と盤レーベル(中央の写真)ともども基本デザインは同じだが、色使いは異なる。
なお、写真の通り、上部のストライプの有無およびレコードの入れる口の方向が違う
2ヴァージョンが確認されている。
1970年代初期と年代的には合うが、普通のデノン内袋と混同して使われていたとは考えにくい。
新品の流通段階の何処かで紛れた可能性は否定できないにしても、やはり中古としての流通時に(店舗等で)差し換えられたものと考えるのが妥当ではないでしょうか。 |
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参 考
マッシュルームではないデノンの盤レーベルは、
右の写真のような色使いだった。 |
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